こんにちは、Naomiです。今回は高雄山の神護寺に、紅葉が見頃となったタイミングで訪問しました。(11月2週目の初め)
京都の写真家の水野克比古さんが、「京都のカエデ紅葉は高雄山・神護寺の金堂前から始まり、下鴨神社・糺の森で終わる」と語られ定説となっているように、今年もいち早く神護寺の紅葉が見頃となりました。
私は京都に住み始めた年の秋に初めて神護寺を参拝しました。その時は夜間のライトアップの時でした。(※)
有名な金堂前の石段が暗闇の中で明るく照らされて、何とも言えない美しさで鮮明に記憶に残っていました。
それ以来の訪問であり、日中の参拝は初めてなのでとても楽しみにしていました。
※2022年は夜間のライトアップは行われません。
YouTubeもありますので、ぜひ合わせてご覧ください! (YouTubeは11月2週目週末の訪問です。)
神護寺とは
神護寺とは、京都市右京区にある高雄山の中腹に位置する高野山真言宗の遺迹本山の寺院です。山号は高雄山、本尊は薬師如来です。
奈良時代末期から平安時代初期にかけて平安遷都などに活躍した貴族、和気清麻呂により創建されました。高雄寺と神願寺を824年に合併して神護寺と称し、寺号を神護国祚真言寺と改めました。
高雄山・神護寺は近くにある、槙尾山・西明寺、栂尾山・高山寺と共に三尾の*名刹として知られ、京都屈指の紅葉の名所です。
*名刹…有名な寺。
神護寺の見どころ
楼門
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こちらが神護寺の正門である*楼門です。両脇には二天像が安置されています。
清滝川にかかる高雄橋を渡り、とても長い石段の参道を上りつめた先に建っています。
色付いた紅葉が朝日に照らされてキラキラしていました。
*楼門…二階造りの門。現在では、下層に屋根のある門を二重門と呼ぶのに対して、特に、下層に屋根のない二階造りの門をいう。
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楼門を入って内側から見たところです。
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内側の紅葉も綺麗です。
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境内の案内図。楼門を入ってすぐ左手にあります。
本坊
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こちらは書院や茶室などがある本坊の門です。左側にある紅葉が真っ赤です。
5月1日~5日には「宝物虫払い行事」というものがあり、国宝の展示や書院の石庭の公開、茶室での呈茶などがあるようです。
和気公霊廟
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和気公霊廟とは、和気清麻呂が祀られているところです。
紅葉のグラデーションが綺麗でした。
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この左奥に見えるのは鐘楼です。
鐘楼
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*楼造の鐘楼で、*楼上に国宝の梵鐘(釣鐘)が掛かっています。
その梵鐘は日本三名鐘の一つだそうです。(非公開)
*楼造…2重(2階)で、1重上に縁があり、屋根は2重の部分だけにしかない造り方のこと。
*楼…高く構えた建物。
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こちらは真っ赤に色付いた紅葉に彩られて綺麗でした。
明王堂
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明王堂とは、平将門の乱が勃発した際に下総国(千葉県北部)へ移動させた不動明王像が元々奉安されていたところです。
金堂前の石段
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さらに奥に進むと、神護寺で一番有名な石段が見えてきます。
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こちらが石段を正面から、上にある金堂を入れて撮ったところです。
11月2週目の初め、紅葉見頃となった後です。上の方はかなり赤いですが、下の方は全体にうっすら緑色の部分も残ります。
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後ろの方に下がって、五大堂と毘沙門堂の一部も入れて撮ってみました。
金堂
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石段を上まで登り、もみじ越しに金堂を撮ったところです。
入母屋造、本瓦葺きの本格的な密教仏堂です。中には本尊の薬師如来立像(国宝)などが安置されています。
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石段上からの眺め
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石段を登った上から下を眺めたところもとても綺麗でした。
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手前が五大堂、奥が毘沙門堂。
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石段途中のもみじに覆われた所から写真を撮っている方がいたので、真似して撮ってみました。
多宝塔
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多宝塔は金堂に向かって左側にある石段を登ったさらに高い所に建っています。木に覆われていて少し気付きにくいです。
内部には国宝の五大虚空蔵菩薩像が安置されています。(毎年5月と10月に各3日間ほど公開)。
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五大堂
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五大堂は金堂へと上る石段の下に建っている、入母屋造の三間堂です。
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毘沙門堂
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毘沙門堂は五大堂の南に建つ入母屋造の五間堂です。金堂が建つ前はこの堂が金堂であり、本尊の薬師如来像もここに安置されていました。
内部には平安時代の毘沙門天立像(重要文化財)が安置されています。
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大師堂
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大師堂は毘沙門堂の西側に建つ入母屋造、杮葺きの住宅風の仏堂です。空海の住房であった「納涼房」を復興したもの。
内部には板彫弘法大師像(重要文化財)が安置されています。(11月1日 〜 7日に特別拝観あり)
閼伽井(井戸)
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閼伽井とは、仏前に供える水をくみ取るための井戸のことです。
地蔵院に向かう途中、暗いところにひっそりとあります。
地蔵院
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地蔵院は境内の最奥にあります。こちらも紅葉に彩られて綺麗でした。
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地蔵院に向かって右手にある石碑の上の紅葉がとても色鮮やかでした。
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可愛い山茶花が咲いていました。
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かわらけ投げの広場の手前にある苔庭にも真っ赤で綺麗な紅葉がありました。
錦雲渓の眺望
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地蔵院の奥にある広場からは錦雲渓(清滝川の谷)の雄大な景色を眺めることができます。
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水面に映る空の青が美しいです。
かわらけ投げ
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この広場ではかわらけ投げを楽しむことができます。(3枚200円)
かわらけ投げとは「かわらけ」と呼ばれる素焼きの円盤(釉薬を使わない土器製の盃)を投げて厄除けとするものです。
かわらけ投げは神護寺が発祥とされているそうです。
多くの方が錦雲渓に向けて思い切りかわらけを投げて楽しんでいました。
休憩所(お茶所)
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こちらはかわらけ投げの売店のすぐ近くのお茶所です。
お抹茶や甘酒などがあり、こちらの室内から見える紅葉もまたとても美しかったです。
おまけ
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鬱蒼と生い茂るヒカゲノカズラに落ちた紅葉。
ヒカゲノカズラとは広義のシダ植物で、ドライフラワーのアートやお正月の飾りなどに用いられる人気の素材です。
私もドライフラワーのリースを作るときに購入しました。
神護寺の境内の中で、たくさん自生しているところを初めて見たので、お持ち帰りしたい衝動に駆られました。。
その他、注意事項
神護寺に辿り着くまでの石段がとてもきついので体調は万全に、必要な方は杖や膝のサポーターなどをお持ちください。
神護寺は高所にあるので京都市街より寒いですが、石段を登っていると汗だくになります。調節できる服装で行きましょう。
最後までご覧頂き、ありがとうございました!
近隣のおすすめスポット
西明寺、高山寺など
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拝観案内
住所 | 〒616-8292 京都市右京区梅ヶ畑高雄町5番地 MAP |
アクセス | ①バス:「高雄」バス停より徒歩約20分 ②車:国道162号線を、「福王子」交差点から「京北 高雄」方向へ約6km |
パーキング | なし。高雄橋の近くに私営駐車場あり。 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
拝観料 | 大人(中学生以上)600円・小学生300円 ※団体・障害者割引あり |
電話番号 | 075-861-1769 |
ファックス | 075-862-0354 |
HPアドレス | http://www.jingoji.or.jp |
@jingo_ji |